帰ってきた花束

 

娘の誕生日に大阪の勉強会に行き、帰りには仲間の先生たちと一杯呑んで帰りが夜になった、そのちょっとした罪滅ぼしに、小さな花束を買って帰った。

 

ところが、いざ自宅最寄りの北大路駅で下車してみると、手に持っていたはずの花束の紙袋がない。地下鉄車内に置き忘れたのだ。あわてて駅員さんのいる改札口に走る。

 

「お忘れ物は一括で竹田駅に集まりますのでこちらにお問い合わせ下さい。」と連絡先を書いた小さな紙切れを手渡す駅員氏。思わず私の声が大きくなる「そうじゃなくって!」「終点の国際会館駅に連絡してもらえませんか!」

 

私の勢いに気圧されたのか、親切な駅員氏はすぐ連絡してくれた。私も追いかけて再度地下鉄に乗る。

 

果たして、国際会館駅の駅員室にお目当ての紙袋はちゃんと届けられていた。感謝ー!ぺこぺこ頭を何度も下げ、お礼を言って受け取り、またもとの駅に戻ってさっきの駅員氏にお礼を言って改札を出て、帰路に就いた。「生き物」を無事奪還した満足感と安堵感とともに。

 

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