鍼灸による妊娠中のケア ー妊娠を持続させ、無事出産を迎えるためにー

 

4月16日(日)は経絡治療学会阪神部会の勉強会でした。午前中は大上勝行先生による「顔面部の痛みに対する鍼灸治療」のご講義がありました。

そして午後からは、徳島県鍼灸師会から篠原新作先生をゲストに迎え、「妊娠中のケア~マイナートラブルに対する鍼灸治療~」と題して3時間に渡ってお話し頂きました。

(画像の転載は経絡治療学会阪神部会、篠原先生ご本人の双方の許可を得ています。)

 

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不妊治療に鍼灸が活用されていることは、すでに多くの方に知られていますが、めでたく妊娠した後、おなかの赤ちゃんと母体を健やかに育み、無事に出産を迎えるためにも鍼灸治療がおおいに有効です。妊娠の継続というのは難しいものなのです。鍼灸の良いところは、妊娠から出産までお付き合いできることです。

 

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妊婦さんへは痛い鍼をしないことはもちろんですが、妊娠中は特に徹底して強い刺激を与える施術はしないこと。そして、妊婦さんの腹部への直接の施術はしないこと。これらが基本となり、その上で、月経様出血、つわり、妊娠高血圧症候群妊娠中毒症)、骨盤位(逆子)、切迫早産、出産予定日超過、陣痛促進などについての各論を、その基本となる生理機能から実際の施術方法に至るまで詳細にお話し頂きました。

 

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実技指導の様子

 

一回一回を少なめの刺激で治療を行うため、一般の鍼灸治療に比べて短時間で済みます。このような軽めの治療を必要に応じて比較的頻繁に行うのがよいのです。そのため、患者さんに配慮して、一回当たりの治療費も抑えておられるということでした。

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 勉強会では講義内容がプリントで配布されることがほとんどです。大切なことはすべてそれに書いてあり、基本的にノートをとる必要はないのですが、私はなるべく耳と目と手を動かすようにしています。その方が「自分のフィルター」を通すことができ、またお話に集中できるのです!