国立西洋美術館「ミケランジェロと理想の身体」展

東京へ行く主な目的は、東洋医学鍼灸医学の勉強会に出席することですが、その前後に必ず立ち寄るところがあります。上野公園の中の美術館と博物館です。

 

 今回は初めて国立西洋美術館に足を踏み入れてみました。

 きっかけは先日放送のTV番組「探検バクモン」で紹介されたことです。

 

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 またとない機会を捉えて、本物のミケランジェロの作品に触れることができました。そればかりか、古代ローマや他のルネッサンス期の美術品にも間近に接することができ、心に酸素を吸入した思いでした。特にわれわれのように日頃一ヶ所にこもって仕事をしている者には、このような新鮮な文物に触れる機会が必要です。

 

 ルネッサンスという言葉がそもそも「再生」「復活」を意味し、それは、古代ローマ、さらに遡って古代ギリシャの価値観や美を対象にしたものであるということがよくわかる展示でした。日本では「文芸復興」と表現されますが、美術の面では特に中世のキリスト教社会で禁忌とされた人間の身体の美に光を当てたことに見て取れます。その時代に活躍した最大の天才芸術家の一人がミケランジェロでした。

 

 ルネッサンス期ばかりでなく、そのルーツである古代ローマ時代の美術品が多数展示されていました。以前神戸で古代ギリシャ展を見た時に、紀

 

元前にこれほどの文明があったとは、と感銘を受けましたが、今回あらためてヨーロッパの文明の根源に触れることができました。日本も歴史ある国ですが、古さという点では、ギリシャ、ローマにはとうていかないません。