『夏井いつきの365日季語手帖』2021年度版

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 ネタとしては数か月遅れで、かつ極めて手前みそな話題なのですが、

 

 バラエティー番組「プレバト」で有名になった松山の夏井いつき先生の本で、昨年末に発売になった『365日季語手帖』2021年度版(ブルーの表紙)に拙句が三句掲載されました。

 

 巻末の「秀作」に二句、そしてもう一句はなんと「特選」として本文に掲載されているのです。驚きすぎて書店でのけぞりましたが、直後、手に取ってレジへ走りました。(しかし、その翌日に「特選」の作者宛に一冊出版社から贈られて来て都合二冊になってしまいました。後からもらった分は母へ進呈しました。)

 

 ところが、このことに気を良くし過ぎたからか、浅はかな慢心に浸ったためか、今年になってから夏井先生サイト(「俳都松山 俳句ポスト365」)と、同じく夏井先生主宰の季刊誌「伊月庵通信」への投稿ではほとんどが「佳作」止まりで、「秀作」はまだ一句しかないのです。素人ながらにちょっとしたスランプめいたものを感じていたのです。

 

しかしこうも言えます。この不調も一種の進化の過程である、と。思考が詰まってしまうのも一種のリセット期間、今までの自分の作品、センスを否定したくなるのも、前進の一過程であると。日々の睡眠によって脳がリセットされるようなものですね。そう考えると気が楽になります。大事なことは、「やめてしまわないこと」に尽きます、何事も。

 

 夏井先生は、兼題の季語に関する文献をきちんと調べて、努力してしっかり内容のある作品を作れば、ちゃんと評価して下さいます。毎週何万句という俳句に目を通し、評価されているのですから、まさに超人です。お身体をこわされないよう祈っております。近年では息子さんも各メディアで活躍されています。この方の句はお母さまとは作風がかなり異なりますが、とても味わい深い惚れ惚れする作品をお作りになっています。

石田鍼灸 京都北山